TangYi Studio

瑭宜の視点

瑭宜11年:映像制作から生成AI・Web・アプリ開発へ

林政賢 ·

会社のInstagramを開いたら、前回の投稿がすっかり「過去の資料」になっていました。

まずはご安心を。会社は元気です。閉業したのではなく、代表がAIの研究に没頭して、会社の投稿を忘れていただけです。言い訳っぽいですが、下の作品を見てもらえれば、少なくとも宿題は提出しているタイプの言い訳だと分かるはずです。

TangYi Studioを運営する林政賢です。2015年に設立した瑭宜網路多媒體有限公司は、2026年で11年になりました。今回は堅苦しい会社案内ではなく、制作室の扉を開けて「最近、何をしていたのか」をご紹介します。

瑭宜の映像、AI、デジタル開発サービスの概要。
瑭宜の映像、AI、デジタル開発サービスの概要。
2026年9月時点のメディア実績。本人提供資料と公式サイトに基づきます。
2026年9月時点のメディア実績。本人提供資料と公式サイトに基づきます。

仕事を減らすつもりが、できることが増えました

2012年に映像業界に入り、2013年に最初の会社を設立し、2015年に瑭宜を立ち上げました。長く取り組んできたのは映像、番組制作、ポストプロダクション、VFX。画を仕上げ、物語を伝え、締め切りまでに納品する仕事です。

この2年余りは、その制作工程に生成AIを取り入れてきました。映像のアイデア出しや制作から始まり、やがてプログラミングも課題を解決する道具になると気づいたのです。

「これ、少し時間を節約できないかな」が、Webサイト、オンラインサービス、スマホアプリ、自分たち用のツールへと育ちました。仕事を減らすつもりだったのに、仕事の種類が増えただけ。スキルツリーはにぎやかですが、予定表は相変わらず埋まっています。

映像は本業。AIは新しく加わった道具です

映画やドラマのポストプロダクションで学んだことがあります。画が出てきたからといって、それが正しいとは限りません。光、動き、カットのつながり、場面の意味には、人の判断が必要です。

図版には、映画『危城兄弟』やドラマ『轉過頭幫你擦眼淚』『秘密關係』『看見愛』への参加経験をまとめています。『危城兄弟』ではVFXのスーパーバイズと制作、ほかの掲載ドラマではVFX制作を担当しました。記載した役割での個人・チームの実績であり、作品全体を当社だけで制作したという意味ではありません。作品名は識別のため原題を使用しています。

AI映像の『SECONDHAND』は、キャラクター設定、絵コンテ、生成素材、編集、音を一本の作品に組み立てる実践です。道具が変わっても、物語を見守る人は必要。登場人物の手が、場面の途中で勝手に新しい仕事を始めては困りますから。

SECONDHAND:AIによるSF短編映画。コンテスト参加は受賞を意味しません。
SECONDHAND:AIによるSF短編映画。コンテスト参加は受賞を意味しません。
映画・ドラマのVFX参加歴。カチンコは履歴用デザインで、劇中写真ではありません。
映画・ドラマのVFX参加歴。カチンコは履歴用デザインで、劇中写真ではありません。
SECONDHANDのキャラクター集合画像と女性キャラクターの多方向設定資料。
SECONDHANDのキャラクター集合画像と女性キャラクターの多方向設定資料。

制作過程は『SECONDHAND』制作ノートで紹介しています。ブランド映像、SNS向け動画、合成、実写とAIを組み合わせた制作も、まずはご要望から相談できます。

Webサイトもアプリも、「研究中です」だけでは終わりません

何ができるかを話す前に、まず形にするのが好きです。tangyi.mxはブランド・インタラクティブサイトの実例。TangYi Workshopは開発と改善を続けているSaaS、つまりブラウザから利用するオンラインツールのプラットフォームです。

tangyi.mx:ブランド・インタラクティブサイトの実画面。
tangyi.mx:ブランド・インタラクティブサイトの実画面。
TangYi Workshop:開発を続けるSaaSのトップページと資料ページ。
TangYi Workshop:開発を続けるSaaSのトップページと資料ページ。

自社開発のパーティー用カードゲームアプリは、App Storeで公開済みです。きれいな画面を何枚か作る段階とは違い、操作の流れ、機能テスト、公開要件、そしてユーザーが実際にボタンを押したときの動きまで考える必要があります。

ほかにも、Wenwenの3Dハウス版、教育向けストーリーアプリ『品德故事屋』、Missen.meに取り組んでいます。掲載したWenwenのキャラクターと部屋は開発中のプロトタイプで、ほかの作品もそれぞれ改善を続けています。展示用の試作を、いつの間にか「正式公開済み」と呼ぶことはしません。

自社開発のパーティー用カードゲームアプリ。App Storeで公開済み。
自社開発のパーティー用カードゲームアプリ。App Storeで公開済み。
Wenwen 3Dハウス版:Tripoのキャラクターと空間の試作。開発中。
Wenwen 3Dハウス版:Tripoのキャラクターと空間の試作。開発中。
品德故事屋:物語、インタラクション、AI絵本の教育アプリ展示。
品德故事屋:物語、インタラクション、AI絵本の教育アプリ展示。
Missen.me:AIキャラクターとの対話と操作画面の展示。
Missen.me:AIキャラクターとの対話と操作画面の展示。

ブランドサイト、インタラクティブ展示、独自アプリ、まず触って試せる試作版などをご相談いただけます。最初からフル機能のプラットフォームが必要かというと、そうとは限りません。誰も入らない百貨店を建てるより、いちばん大切な機能を先に動かすほうが役立つこともあります。

AIに答えを聞くだけでなく、仕事につなげる

「ワークフロー」はプレゼン資料の言葉に聞こえますが、要するに作業の前後をつなぐことです。素材はどこから来るのか、誰が何で処理するのか、どこで確認し、何を納品するのか。

映像なら、キャラクター参考資料から生成、後処理、仕様の整理、書き出しへ進みます。すべてを自動化すべきとは限りませんし、AIを加えたからといって人による確認が不要になるわけでもありません。

Tangyi Camも具体例の一つです。スマホの操作を、3D制作ソフトBlenderのカメラ・プレビジュアライゼーションにつなぎます。映像制作者が直感的にカメラワークを試すための道具で、覚えるショートカットを増やすためのものではありません。

Tangyi Cam:スマホ操作とBlenderのカメラ・プレビズをつなぐオープンソースツール。
Tangyi Cam:スマホ操作とBlenderのカメラ・プレビズをつなぐオープンソースツール。
AIワークフローの概念図。実行できるComfyUIワークフローではありません。
AIワークフローの概念図。実行できるComfyUIワークフローではありません。

コンテンツ制作の工程、ツール同士の連携、チームの繰り返し作業などが対象になります。最初に本当の詰まりどころを探してから開発内容を決めるほうが、「とりあえずAIを一式導入する」より現実的です。

「これ、できますか?」という問いを引き受けます

デジタルに関するアイデアなら、まず拝見して、できるだけ早く実現までの道筋を整理します。そのまま作れること、検証が必要なこと、既存ツールで済むこと、そもそも費用をかける価値が薄いことまで。

何でも一瞬で完成すると約束するのではありません。方向性を素早く見極め、試作し、適切な方法を納品できる成果へ進めることが私の仕事です。

AIで試しやすくなったことは確かです。ただし「すべての費用が10分の1」「どんなシステムも数日で完成」を一律の見積もりにはしません。概念実証、使える試作、正式な製品は別の仕事です。データ保護、連携、テスト、保守も、プロンプトを一つ足せば消えるものではありません。

素早く検証できる案件も、段階を分けるべき案件もあります。範囲と成功の条件を先に決めれば、削るのが遠回りなのか、必要な確認なのかを取り違えずに済みます。

コンテンツを作り、視聴者とも向き合ってきました

2026年9月時点で、私が運営するYouTubeチャンネルは登録者25万人以上、自社メディアの映像などの累計リーチは6億以上です。これは過去の積み重ねであり、受託した動画が毎回ヒットするという約束ではありません。また、複数プラットフォームのリーチを、重複のない人数として数えているわけでもありません。

番組の企画、制作、チャンネル運営で考えるのは、見た目だけではありません。誰が見て、なぜ手を止め、何を持ち帰るのか。会社のInstagramが静かな理由ですか?料理を作るのに忙しくて、メニューの写真を忘れた料理人のようなものです。

Xianzi MaestroのInstagram画面。数値は撮影時点の状態です。
Xianzi MaestroのInstagram画面。数値は撮影時点の状態です。
個人・チームの受賞と入選の履歴。公式の賞状ではありません。
個人・チームの受賞と入選の履歴。公式の賞状ではありません。

図版には、2015年の台湾教育部U-startのチーム実績、『Voice Bank』のMy RØDE Reel三部門入選、高雄メトロの短編映画賞、LINE VOOMの選出歴などもまとめました。受賞と入選は区別し、個人の役割とチームの成果も混同しないよう記載しています。

つまずいた経験も、教室へ持っていきます

制作・開発のほか、大学の実務家講師としての授業、企業研修、実践ワークショップも行っています。生成AI、映像制作、メディア運営をテーマに、受講者の経験、時間、仕事の場面に合わせて内容を組み立てます。

「こんなツールがあるんだ」で終わらず、自分の仕事のどこを変えられるかを持ち帰ってほしい。名前を忘れても大丈夫。帰ってから、いつもの困りごとと少しでもけんかせずに済めばうれしいです。

授業サービスのイメージ。AI合成画像であり、実際の活動・受講者・参加人数の記録ではありません。
授業サービスのイメージ。AI合成画像であり、実際の活動・受講者・参加人数の記録ではありません。

最初から50ページの企画書は要りません

動画、Webサイト、アプリ、AIの作業工程、チーム向けの実習など、まずは三つ教えてください。何を実現したいか、何が手元にあるか、いつ必要か。予算の目安があれば、それも一緒に。途中でお互い違う宇宙の話をしていたと気づかずに済みます。

拠点は台湾・高雄です。リモートでの協業と台湾各地への訪問対応は、案件に応じてご相談いただけます。@tangyi_studioへのDM、または[email protected]まで。ツール名の試験ではないので、解決したいことから話してください。

TangYi Studioにはどんな制作を依頼できますか?

映像制作、VFX、生成AIコンテンツ、Webサイト、SaaS、独自アプリ、AIワークフローの連携に対応しています。企業研修や大学向け実習も、ご要望に応じてご相談いただけます。

拠点はどこですか?リモートで相談できますか?

台湾・高雄を拠点にしています。案件に応じてリモート協業と台湾各地への訪問対応をご相談いただけます。所在地、納品物、希望時期をお知らせください。

見積もりを相談するには何を伝えればよいですか?

実現したい内容、既存素材、希望時期、予算の目安を[email protected]またはInstagramの@tangyi_studioにお送りください。範囲と実現可能性を確認してから提案します。費用と期間は要件によって異なります。

アイデアがあれば、公式サイトやInstagramからご相談ください。
アイデアがあれば、公式サイトやInstagramからご相談ください。

学校や会社で実践してみませんか?
生成AI、映像、メディア運営の実践講座をご相談いただけます。講座ページもご覧ください。企業研修や大学向け授業は、ご要望に応じて調整します。

自分で試したい方は、オープンソースの道具から。
TangYi Workshopのオープンソース一覧や、Tangyi Camの紹介・インストール手順をご覧ください。対応環境とライセンスは各プロジェクトの説明をご確認ください。

11年たっても、アイデアがチャットの中から出てきて、目の前で形になる瞬間が好きです。AIを研究する理由も、誰かの「やってみたい」を少し前に進め、暮らしや仕事の役に立てるため。そして会社のアカウントも、そろそろ更新の番ですね。

関連記事:自社アプリ開発の記録、『SECONDHAND』制作ノート。詳しい経歴はプロフィールをご覧ください。


数値・画像・開発状況について

2026年9月24日作成。社歴は2015年の設立に基づきます。YouTube登録者25万人以上は本人提供の数値、6億以上のリーチとその他の図版の数値は本人のサイトと既存記録によります。定義、媒体、集計期間が異なる場合があり、第三者監査済みのユニーク人数でも将来の成果保証でもありません。スマホ枠、カチンコ、ノード画面には展示用のデザインが含まれます。AIによる授業画像は実際の活動、受講者、参加人数を示すものではありません。開発中の製品は正式公開済みとは限りません。映像作品への参加、受賞、入選は各図版と経歴に記した役割に基づきます。本記事は瑭宜自身のサービス・作品紹介です。図版内の文字は中国語の原版を使用し、図の説明は日本語に翻訳しています。

著者:林政賢(監督 · Gen AI クリエイター兼エンジニア · 瑭宜影像創意工作室 創業者)